[バティックを使う]壁に貼る

[バティックを使う]壁に貼る

 バティックの飾り方としてインドネシアで最も一般的なのは、装飾を施した木の棒に布を掛け、その棒を壁に吊す、というやり方だ。ただ、それでは、折りたたんだ反対側の、布の一部は隠れてしまって見えなくなる。また、バティックは「腰に巻いて身に着ける」というのが伝統的な用途なので、横向きの柄が多い。縦に飾ると、柄が寝てしまう。

 もし広い壁があれば、布を直接、壁に貼るといい。私はベッドの上の壁にバティックを貼っている。これだけ広い壁を埋める絵画を探すのは大変だが、布なら簡単。重い絵画を壁に吊り下げる算段をしなくていいし、模様替えも楽にできる。

 使うのは日本の優秀な「両面テープ ナイスタック」がお薦めだ。しっかり貼れて、きれいにはがせる。ただし、貼りっぱなしにはせず、年に1回はいったん全部はがして、テープを貼り替えること。そうすれば、布もあまり傷まない。

 寝室にぴったり、としばらく楽しんでいたのは、カトゥラ工房のバティック。ワヤンの登場人物たちがガムランを演奏している情景が描かれ、音楽に合わせて踊っている人もいて、実に楽しそうだ。天上の村の光景か、とも思わされる。これは隅から隅まで素晴らしい「一幅の絵」になっているので、横にばーんと飾って眺めたい。

 日本からEMSでナイスタックを送ってもらい、壁に貼った。絵に描かれた人物が夜な夜な絵から出て来て……という物語になりそうな、眠っている時にバティックの中からガムラン音楽の演奏が聞こえてきそうな。

寝室の壁に貼ったバティック

 今は気分を変えて掛け替え、インドラマユの伝統的な「海の生き物たち」柄の、すっきりした藍染めのバティックにしている。

ねことバティック

※ただし、非常に大事なバティックは、糊の成分が付くので、両面テープはやめておいた方が無難です

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