ねこのワクチン接種、グルービーの「往診」を試してみた

ねこのワクチン接種、グルービーの「往診」を試してみた

 今日はXデー。ねこ5匹の予防接種の日だ。グルービーの「往診」(home visit / house visit)を初めて試してみる。往診なんて法外な値段なのでは?と思ったが、意外に「そんなことはない」との情報を得た。値段も含めて、まずは聞いてみることにした。

 予約は、ホームページに書かれているWA(Groovy Vetcare Resepsionis : 0811-9721-109)に連絡し、グスティ先生を指名した。先生の診察スケジュールは月初に決まるとのことで、翌月初めに再び連絡し、往診日を決めた。往診は金・日・祝が不可(土は可)で、先生と私の可能な日をすり合わせ、結局、月末になった。約1カ月も先となり、運が良ければすぐに予約を取れるかもしれないが、通常の場合は、緊急では使えない。時間は「午前10時にクリニックを出る」とのことで、午前11時ぐらいに到着だろうか。

 費用の見積もりは次の通り。

・診察費 45万ルピア
・交通費 31万6000ルピア
・ワクチン 30万ルピア/匹

 診察費は、これが全体なのか、ワクチン同様に「/匹」なのか、曖昧なままだった。交通費は、自分で往復することを考えると、リーズナブルな金額といえる。往診の場合、要はこれが加算されるだけ。

 そして前日。朝にWAで予約確認のチャットを送った。午後になってから予約確認のEメールが届いたが、最も重要な、先生の名前と訪問目的(ワクチン接種)は記載されていない。指名していない先生が来たり、家に到着してから「それで、どうされました?」とならないだろうか、と、やや不安だ。

 メールでは午前10時ではなく「午前11時半にクリニックを出る」となっていた。往診を頼んだことのある友達によると、「11時半に出発なら到着まで1時間ぐらいかな?とか思うじゃない? それが着かないのよ。問い合わせても『向かってます』と言われるだけで。ご飯食べたりしてると思う」とのこと。メールではさらに「緊急事態で遅れる場合もあります」と書いてあり、ジャカルタねこ会の友達と「どれだけ遅れる準備万端なの」と笑った。

 さて、当日。「12時半ぐらいに、ねこ5匹を一部屋に誘導して閉じ込めておく」という計画だったが、午前10時半に「もうロビーにいます」という連絡がWAで来て、大あわて。このように「来る時間がわからない」「レセプションと先生との間のコミュニケーションができていない」のは大きな問題だと思う。準備ができないし、「いつ来ても大丈夫」というぐらいの時間の余裕がないと厳しい。

 あわててチュールを開けて、寝室のベッドでくつろいでいたねこたちを、寝室の外へと誘導した。ベッドの下に逃げられると一番面倒だからだ。なんとか全員を寝室の外へ出して、寝室のドアを閉めた。ホタルが仕事部屋に、モモが運動部屋になんとなく入って行ったので、それぞれのドアを閉めて、1匹ずつ閉じ込めた。それから、手近にいた純をつかまえて、ケージに入れて蓋。それで時間切れだ。玄関のドアを開けると、グスティ先生と助手の先生が立っていた。

 診察は仕事部屋ですることになり、必然的に最初の順番になったホタルは一番の怖がりだ。普段は、知らない人の前に姿を見せることはない。3人で部屋へ入ってドアを閉めると、ホタルはドアの前へ行って、あり得ないぐらいの大声で「出してー、出してー!」と鳴き始めた。助手がつかまえて「よしよし」となだめながら、診察開始。まずは体重計に乗せて体重測定。逃げようとするのを押さえて、一瞬で体重を読み取る。続いて、体温測定。異常なし。

体重を計る
体重を計る

 次に、口を開けて歯を見る。「奥の方の歯茎が少し赤くなっていて、歯が黄色い。歯石を取った方がいいでしょう」とのアドバイス。このまま進行すると歯が抜けてしまうそうだ。オンラインショップでも買えるという、歯をきれいにする薬(塗るか、水に溶かして飲ませる)も教えてくれた。耳の中はきれいで問題なし。聴診器を当てて「心臓、肺、問題ありません」。毛をかき分けて丁寧に根元を見て「ノミはいません」。

 「回虫の薬は6カ月に1度ぐらいは飲ませた方が良い」とのことで、「この場で飲ませることもできる」と言うので、お願いした。はさみのような形のピンセットで錠剤をつまみ、喉の奥に入れて薬をパチンと離して、ごくんと飲み下させて終わりだ。さすがの手際の良さ。自分ではとてもできないので、助かる。

 それからいよいよ、4種混合ワクチンを注射する。ラベルの「使用期限」の日にちを見せてくれ、期限内であることを確認の上、「Maaf ya, Hotaruuu」(ホタル、ごめんねー)と言いながら、注射。これでようやく終了だ。ブルブル震えていたホタルは解放されて逃げて行った。

 続いて、純、フレディ、モモ、甚五郎。1匹ずつ順番に、仕事部屋へ連れて来て、同じ手順で行う。

怒り狂うフレディ
怒り狂うフレディ

 フレディが大変だった。元々、意に染まないことをされるのが大嫌いな性格。「うーうー」とうなり声を上げ、「シャー」で威嚇し、戦闘モードの手を上げ、怒り狂った猛獣と化した。男性二人がかりでも手がつけられない。ほかのねこたちは、つかまえられると、あきらめておとなしくなるのだが、フレディはまったくあきらめず、「断固、阻止!」を続ける。

 助手がスーツケースからタオルを引っ張り出して「ちょっと包みますね」と言ってタオルで頭をくるんだところ、フレディはぐるんぐるん体を動かしてタオルから逃れ去ってしまった。そして机に飛び乗って激怒の「しゃー!」。仕方がないので机の上で押さえて注射しようとしたところ、興奮のあまり、なんと、そこでおしっこ! 

 思わず3人で笑ってしまうほどの大騒動となったのだが、こんな風に怒りたいように怒って、おしっこまでして、ねこは自由でいいなぁと思ったのだった。

怒り狂うフレディ
激怒するフレディ

 居候のモモも、グルービーの新しい手帳を作ってもらった(これまではローカルの別のクリニック)。5匹終わると、ぐったりだ。いろいろ聞きたいこともあったのだが、「何か質問はありませんか?」に、すでに気力がゼロになっていて「大丈夫です」と答えてしまった。しかし、5匹とも「健康」と言ってもらえたことに、大きな安心感を覚えた。純とホタルは歯石取りなどで歯をきれいにし、フレディは来年ぐらいに一度、血液検査をした方がいい、とのアドバイス。

 5匹それぞれの手帳にワクチンのシールを貼って、先生が署名し、終了だ。感心したのはゴミ袋もちゃんと用意してあり、出たゴミを持ち帰ってくれる。時間はとても長く感じたが、1時間ぐらいだった。

手帳にワクチン接種証明のシールを貼る
手帳にワクチン接種証明のシールを貼る

 支払いはその場でする必要はない。後ほどWAで請求書が送られて来る。5通あり、当然とはいえ、診療代は1匹ずつだった。診察費が「x 5」になったため、概算を大幅に超える金額となったが、交通費(グルービーからの距離で計算される)は見積もりよりも安かった。

フレディ 83万800ルピア
・診察費 42万ルピア
・手数料 1万1000ルピア
・交通費(10キロ) 15万8000ルピア ※交通費は1匹のみにかかる
・回虫の薬 3万5000ルピア
・4種混合ワクチン 21万4000ルピア

ホタル 68万ルピア
純 71万5000ルピア ※回虫の薬は2個分
モモ 70万6000ルピア ※新規登録料込み
甚五郎 71万5000ルピア ※回虫の薬は2個分

 合計365万4000ルピア。高い出費だが、良いバティック1枚を買ったと思おう。

 ねこ5匹をグルービーに連れて行く時間と労力と金額、そして、ねこたちにかかる負担を考えると、往診はとてもありがたい。今回はその余裕がなかったが、クリニックでの診察と違って、落ち着いていろいろ相談することもできる。急ぎでない時や、ねこの数が多い家にはとても良いと思う。

 先生が帰った後、男子(甚五郎、モモ)は立ち直りが早く、すぐに出て来てごほうびチュールをもらったが、女子(フレディ、ホタル、純)は「もうだまされないぞ」というように、ソファの下へ入って姿と気配を消している。1時間以上も経ってから、ようやく出て来た。

 フレディの機嫌が直ったのは3時間ぐらいもしてからだ。ベッドへ来て、いつもの穏やかなグルルル音を響かせ、私の腕に手を乗せて寝始めた。この姿を見ていると、あれだけの大騒ぎと高い出費にも価値があった、と思える。健康(病気の予防)と安心を買ったのだ。

グルービーの往診のポイント
・かなり前にWAで予約する
・必ず、先生を指定する(下記記事の「口コミの評判の良い先生」参照)
・訪問時間はわからない
・先生と助手の2人で来訪し、必要な物はすべて持参してくれる。グルービーの手帳のみ用意しておく(新規の場合は必要なし)
・診療後にWAで請求書が送られて来て、銀行振込する

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