「ベティーさんオーダー会」でバティック2枚をオーダーしたダグソトさんは、「バティックは基本的に『服にしたらいいな』という物を買う」、「バティックは服」派。なので、「バティックは自分の着そうな物を選んで、あまり奇抜な物は選ばない。例えば『メガムンドゥン』柄は、好きだけど、選ばない」。
手描きの素晴らしい「熱帯果物文様」バティックは、チレボンのアリさんの工房で購入した。マンゴー、パイナップル、カシューナッツ、ドリアン、ヤシの実といった南国らしい果物が布いっぱいに描かれている。黒地に茶系の、シックな色合いだ。
「この色合いに似たバティック・スカートの写真を見たことがあって、同じような色合いの生地を探していた。これは『どんぴしゃ』じゃないけど、似ていた」
実は、このバティックは制作途中の品。出来上がりの棚に入っていたのだが、買おうとしたら「これはまだ完成していない。これから、白く残っている箇所に色を入れる予定」とアリさんに言われた。「何色を入れたい?」とも聞かれたのだが、このままの色合いがすてきなので、敢えて「これでいい」と言って、買って来た。
「フルーツとか、インドネシアにある物をモチーフにした布が好き」だそう。それは自動的にインドネシアの思い出の品となる。
この果物柄は「かわいらしい感じなので、スカートにしよう」と、買った時から思っていたのだが、やはり「スカートは履かない」と思い直して、直前で「スカートっぽいワイドなパンツ」に変更した。
もう一枚は、インドラマユのアアットさんから買った「難破船」(Kapal Kandas)柄のバティック。バティック豆本「チレボン銀河鉄道」で使った布と同じ色、柄の布だ。これは「『格好いい系』なので、ストレートのパンツ」に。
ダグソトさんは柄パンツが好きだ。上はシンプルな無地にして、柄物のパンツを合わせる。「バティックは、パンツやスカートに取り入れた方が、われわれ日本人にとっては抵抗ないかな」と言う。
ダグソトさんのバティックの服の基本は
- 服にした時に派手すぎない柄を買う
- デザインはオーソドックス
- 必ず、下(パンツ、スカート)
以前にパサール・マエスティックで仕立てた安いプリントの服は「正直、着るに至らず、部屋着になっている」そうだが、今回仕立てた2着は、「着られる。日本でも、夏、普通に行けると思う。街中で、がんがん着ようかな」と考えている。(つづく)
「熱帯果物文様」
バティック・アリリ作
2022年購入
180万ルピアぐらい
「難破船」
アアット作
2022年購入
50万ルピアぐらい