果物の茂った南国の森[100枚のバティック(49)]

果物の茂った南国の森[100枚のバティック(49)]

 ジャカルタも暑くなってきて、涼しげなバティックに替えてみた。

熱帯果物文様

 チレボンのアリリ工房で買った果物柄のサルン。それもありきたりな果物ではなくて、「熱帯果物」文様なのが楽しい。

 マンゴー、マンゴスチン、スイカ、パパイヤ、ドリアン、カカオ、バナナ、パイナップル、ジャックフルーツ、ドラゴンフルーツ、イチゴ、カシューアップル、ブドウ、柘榴など。何だかわからない果物も混じっている。写実的だったり、模様的だったり、いろいろな果物の表現が楽しい。

ギザギザの葉のドラゴンフルーツと割った実の表現がうまい
ブドウと柘榴の上がドラゴンフルーツ。ギザギザの葉と割った実の表現がうまい
清々しい白地に青の濃淡
清々しい白地に青の濃淡。下段の右から2つ目がマンゴー

 面白いのは、日本で果物柄をデザインしたら、フルーツだけを散らした柄にしそうだが、これはほとんどが枝葉付き。「木になっている果物」を日常的に見慣れている人たちが作ったのだなぁと思わされる。例えば、あちこちを向いたマンゴーの葉の、なんと生き生きしていることか。

 枝は一部しか描かれていないので、空中で止まっている。しかし、なぜか変だとは思われない。枝葉の茂った中に果物が描かれていることで、さまざまな果物の実る森の中に立っているような気持ちになる。それは南国の豊潤な森だろう。

クパラには果物と枝葉がぎっしり詰まっている
「クパラ」には果物と枝葉がぎっしり詰まっている。ここのデザインが秀逸

 すっきりした白地は清々しくて気持ち良く、青の濃淡は涼しげだ。見ているだけで深呼吸できるような気がする。柱のような「クパラ」だけがネガポジを反転するように紺地で描かれ、ここのデザインの美しさが、買う決め手となった。

 おいしそうな果物の森での森林浴は、心も体も満たされていく。

「熱帯果物」
アリリ工房作

104cm x 226.5cm
2026年制作・購入 

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