- 2023.04.17
- モモ,
[ジャカルタねこ物語]モモ③ 外は雨
強い風が吹いて、葉っぱがざわざわ言う。雨が来る、っていうしるしだ。雨が降ってきた。バラバラ、雨の当たる音がする。雨が激しく降り始める。だけど僕は、のうのうと寝ている。ここは雨にも濡れないし、風も当たらない。僕は寝たまま、耳だけ立てて、雨の […]
強い風が吹いて、葉っぱがざわざわ言う。雨が来る、っていうしるしだ。雨が降ってきた。バラバラ、雨の当たる音がする。雨が激しく降り始める。だけど僕は、のうのうと寝ている。ここは雨にも濡れないし、風も当たらない。僕は寝たまま、耳だけ立てて、雨の […]
「これ何の絵かわかりますか?」。賀集由美子さんと親しかった日本の陶芸作家、こまつか苗さんから送られて来た絵を見て、胸を突かれた。 「チレボン銀河鉄道」が日本の上空を通過している絵だ。身を乗り出してiPadで写真を撮っているペン子ちゃん( […]
僕は「みっどぷらざ」と呼ばれているビルの辺りで生まれた。地面と木が少し。あとは硬いコンクリート。大きい人間と車が、明け方から夜遅くまで、ひっきりなしに通っている。しんとするのは夜中だけ。 僕を産んでくれたお母さんやきょうだいたちと一緒で […]
渋滞で遅くなって帰宅すると、ねこシッターのミニさんが、ちょっと深刻な、微妙な表情をして出て来た。「子ねこを拾ってしまった」と言う。えーーーっ!! 自分の部屋に連れ帰っていたねこを見ると、本当に小さい。こんなに小さくて大丈夫か、と不安にな […]
久しぶりにインドラマユのアアットさんの家へ行ったら、奥が大改造されていた。土間だった作業場がタイル張りになり、金魚の水槽やスイングチェアまで置かれたくつろぎスペースに。その一角に蝋描きの場所があって、心落ち着かせる蝋のにおいが充満していた […]
「チレボン・バティック・ツアー」の準備でアリリ工房へ行った時、「今回、バティックは買わない」と決めていたのだが、面白い布きれを見付けて即買い。「スレンダン」(肩掛け布)だと言うのだが、通常のスレンダンよりも小さく、日本の手ぬぐいぐらいの大 […]
竹田有希さんの「チレボン銀河鉄道」バティックが出来ました。「チレボン銀河鉄道」とは、賀集由美子さんと夫のコマールさんがチレボン駅から旅立つ物語です。「こうだったらいいな」という願望を込めて、賀集さんを送るつもりで書きました。その物語のイメー […]
2022年7月19日の夜。腕を組んでじっとテレビを見ていた、中央ジャカルタ在住のネコさん。しかし、その目はテレビを見ていなかった。妻のニコさんに「やっぱり、連れて来るわ」と言うなり、大きい鞄を持って外へ出て行った。 一緒にジャカルタへ来 […]
ジャカルタで一緒に暮らすようになったねこたちのこと、同じようにねこと暮らしている人たちのことを書いていきます。「こんなストーリーがあるよ!」という方は、是非教えてください。(メール:info@batikucing.com) フレディ物語(ま […]
このインドネシア地図のバティックの線描きをしたのは、インドラマユのバティック職人、アアットさん。布の端には「©Studiopace & Aat」と書かれ、賀集さんの工房「スタジオ・パチェ」とアアットさんの共作であることを示している […]
「インドネシア地図模様のバティック」は、インドネシア関係者のお土産に最適だと思うのだが、例えばトコペディアを検索してみると、似たような品ばかりが出て来る。 長さは大体、1メートルぐらい。インドネシアの島の形だけが描かれ、書き込まれている […]
ここからは、写真や現物のバティックを見せながらの説明になりました。(セミナー写真・竹下香奈恵さん、セミナー以外の写真と写真説明・池田華子) 産地はさっき説明しましたけれども、ちょっとね、面白いのを。これ、イナクラフトで(見付けました)。ジ […]
昔は、お母さんのそばで子供のころからチャンティンで遊んでいたバティック職人の子供が、中学を卒業してからバティック職人になりました。今は工場へ働きに行ったりして、職人のなり手が減っています。(スタジオ・パチェの写真・高地伸幸さん、セミナー写真 […]
「ものすごく格好いいバティックだな」という第一印象だった。きりっとした紺白で「卍」がはっきりと浮き立ち、その周りには黒茶紺の複雑な模様が沈んでいる。 これは「箱卍(Banji Tepak)」という名のチレボン伝統文様。「Banji」は「 […]
フレディがうちに来て2カ月ほど経ったころ、賀集由美子さんがチレボンから来訪した。正確に言うと、私がチレボンへ行って一泊し、二人で一緒に戻って来たのだ。フレディは興奮して、激しい勢いで駆け回る。危ないぐらいのハイテンションで、手を付けられな […]
上写真のクロースアップ。鳥の体の中の模様はイセン、周りはテンボック。テンボックの中に残された細い線は「ウィット」(wit=小枝)と言う。ギリギリ細い線を残して蝋で伏せる
多色染めだと当然、単色染めよりも時間と手間がかかり、人件費が多くかかるので、それが値段に反映される、という話。「バティックの値段は多分、ほとんど、これ(=人件費)ですね」と賀集さん。(セミナー写真・竹下香奈恵さん、セミナー以外の写真と写真説 […]
手描きバティックに使う生地は木綿が中心です。ブランドも等級もいろいろあります。(写真と写真説明・池田華子) さっき、ガンバール(Gambar)、つまりデザインの話をしました。デザイン画っていうのは、紙に描いたりするんですが、これは「アルシ […]