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[ウミ物語](4)帰省

 「全てのねこは、幸運をもたらすLucky Catである」と信じているのだが、ウミに関しては「疫病神」だ、と何回も思った。それぐらい、トラブルメーカーであり、問題続き。  妊娠と出産騒動の次に起きたのは、発情騒動だ。ウミは拾った時にすでに妊 […]

[ウミ物語](2)お母さん

 午前1時、ボールを転がす音がずっとしている。起き出して見に行くと、いくつかの軌道にボールが複数入っているおもちゃで、チビ甚五郎が遊んでいた。生まれて初めてのおもちゃなのだ。  また、ベッドで寝ていると、ねこが足に当たる。横に寝ているのは甚 […]

[ウミ物語] (1)チビ甚五郎

 コロナ禍のまっただ中、2021年5月のある夜。日本へ帰国する友人が、スカルノハッタ空港に向かう途中で、うちのアパートにちょっとだけ立ち寄りたい、と言う。「部屋に上がる時間もなさそう、ロビーで会えないか」とのことだったので、ロビーへ降りて行 […]

天皇陛下のバティック[ジョグジャカルタ] [100枚のバティック(24)]

 天皇陛下がバティック・シャツ姿でボロブドゥール遺跡を訪問されたニュースを見て、正直、「なぜこのバティックなのか?」と思った。もっと「ザ・ジョグジャカルタ」という伝統柄、もっとインパクトの強いバティックもあるではないか。インドネシア人の友達 […]

賀集さんのインドネシア地図をもう一度 ㊦ [100枚のバティック(23)]

 ついに完成した。2023年7月31日、チレボンのアリさん工房で、「賀集由美子さんのインドネシア地図バティック」複製を受け取った。インドラマユとチレボンの間を、原画や布が行き来し、作業が開始してから約4カ月後。  「3枚あるから、好きなの2 […]

マンゴーの降る地で[インドラマユの手描き] [100枚のバティック(22)]

 6月、インドラマユにあるエディさんの工房を訪れた時、斜め前にある家のマンゴーが収穫中だった。家の屋根に人が上って、刃の付いたネットのようなざるでマンゴーの茎を切って、ざるの中に落とす。ざるの中のマンゴーを玉入れのようなかごへ入れていく。マ […]

この多色はどうやって出来るのか?[多色染め解説] [100枚のバティック(21)]

 ここに一枚のバティックがあります。背景の濃紺に加え、黒、赤、黄の計4色。これは、どうやって染めているのでしょうか?  「バティックとは蝋防染なので、蝋で伏せた部分は染まらない。多色にする場合は『蝋で伏せてから染色』を繰り返す」と、理屈では […]

天皇皇后両陛下の接見、どのバティックを着る?! コロナか象か

 国賓としてインドネシアを公式訪問されている天皇皇后両陛下の日程に「在留邦人代表と接見」というものがあり、そのうちの一人に選ばれた。  さて、一体何を着よう? 当然、バティックだが、一体、どのバティックにする? 私の場合、チレボンかインドラ […]

賀集さんのインドネシア地図をもう一度 ㊤ [100枚のバティック(20)]

 賀集由美子さんの「インドネシア地図」の複製(レプロ)作業が進んでいる。  賀集さんのインドネシア地図のバティック(蝋描き)をして、賀集さん直筆の原画を所有しているのは、インドラマユのバティック職人アアットさん。レプロすなわち複製を頼んだが […]

初めてのコロナ・バティック [100枚のバティック(19)]

 チレボン・バティックの「巨匠」であり、賀集由美子さんのバティックの師匠であるカトゥラさんは、社会派だ。1997年のアジア通貨危機からスハルト政権末期のころ、経済困窮に苦しむ庶民や学生運動をバティックにしていた。政府批判や風刺をバティック作 […]

「ねことバティック」を活版印刷

日本で、活版印刷を初めて体験しました。バティックのチャップ(型)と似ている面も!  「チレボン銀河鉄道」の豆本を制作してもらった、豆本作家の赤井都さん(私の妹です)の家へ。「活版印刷、やってみる?」と言われ、「やりたい!」と飛び付いた。   […]

「チレボン銀河鉄道」コースターが出来た!

 2023年5月4日、チレボンのアリリ工房から、「チレボン銀河鉄道」のバティック・コースターが届いた。予想以上に素晴らしく、一枚ずつ見ていると、胸がいっぱいになってしまう。  アリさんも「色がうまくいった」と満足げ。濃紺、紺、グレーの3色。 […]

「私の心のスタジオ・パチェ」 デジタル・アーカイブを作りたい

 チレボンの街に入ると、車はホテルへ向かって走り始めるが、心は今でも、通い慣れた「ガン・ビドゥリ」(ビドゥリ通り)へと向かう。  「ガン」(Gang=路地)と言うだけあって、大通りから見ると、ちょっと心細いぐらいの細い道。入口には屋根付きの […]

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